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個人質問報告 ② 特別支援学級が小学1年と中学校で激減(昨年比)文科の通知の押し付けでは

今回取り上げたもう一つの問題が特別支援学級(以下 支援学級)の激減の問題です。

 

4.17文科省通知で現場は大混乱、保護者の強い願いが教育委員会や現場を大きく動かし、「合意形成を大切にする」という状況を作り出しました。

 

しかし、実際はどうだったのでしょうか。この間、議員団は保護者のみさなんや現場の先生など関係する皆さんと交流会を重ねてきました。その中で見えてきた課題を個人質問で取り上げました。

 

まず、全国では引き続き支援学級が増加してるにも関わらず、大阪・奈良・岡山が減少に転じたということです。

 

しかも大阪府内の減少率に比べ、八尾は平均の3倍の減少。府内6番目に減少が大きく、中学校では茨木市とトップを争う減少でした。(R4年度とR5年度の比較)

 

そもそもなぜこの間、支援学級が増え続けているのか。それは発達障害を特別支援の対象に広げたにも関わらず、既存の施設利用の立場に文科省が固執しました。

 

その結果、支援学校は超過密が加速し、支援学級も急増。しかし、それに見合った整備が進められませんでした。

 

また、国連からも再三勧告を受ける過度な競争教育や管理教育などが、我が子を守りたいという保護者の思いを強くし、その受け皿として支援学級が大きな役割を果たしてきました。

 

この実態を見ずに、文科省の通知は「支援学級で学ぶ時間を半分以上」という目安を示し、実質、子どもたちに押し付けようとしているのです。

 

大阪では各市で保護者からの混乱や不安の声が上がり、状況を大きく動かしました。

 

八尾でも「合意形成を大切にする」という立場を教育委員会が明言。確かに現場では子供の願いや保護者の思いに寄り添う営みが行われています。(もしそうでなかったらご連絡くださいね!)

 

しかし、R5年度の小学校新1年生や中学校は状況が違いました。八尾市内での支援学級の全体の減少率と小学校1年生と中学校の比較をしてみました。

 

小学校全学年での支援学級の減少率83%に対して、小学1年生では66%の減少。

 

中学校では全学年で66%の減少。

 

なぜこのような減少が生まれたかを議会で質問したのです。

 

すると小学校では新入生には、文科の通知が前提で説明をされていることがわかりました。従来のような柔軟な支援学級の活用はもうしないと。

 

これによって、新入生の保護者から混乱と不安の相談が寄せられました。

 

「どこにつまずいて、何に困るのか、まだわからない段階で、固定的な説明を受けました。一年生の時からこの子の将来を左右するような重大な決断を迫られるかと思うと胸が潰れそうになって混乱した」と。

 

従来なら、こんな思いに「お母さん、支援学級に在籍しながら柔軟に様子を見ていったらいいよ〜。ゆっくりいきましょう」と寄り添えたはず。

 

そして、問題なのが中学校。答弁では「支援学級に在籍をし、大多数の時間を通常学級で過ごしていた生徒が耐久した」と。退級をして、受け皿があればいいのですが、通級指導教室も未設置の学校もあり、支援学級と果たす役割は異なります。一人一人に寄り添って冷静な判断ができたのでしょうか。ここである問題が持ち上がっていたのです。

 

それが「評定がつかない」の問題です。しかし、従来支援学級に在籍し、通常学級で学んでいた場合には評定はついていました。それを”つかなくする”というものです。

 

本来、評定とは子供の姿全体を捉える必要があります。子どもがどこで学んでいようともその評価は変わらないはずです。ましてや評価とは子どもを励ますためにあるのではないでしょうか。

 

それを支援学級を選ぶか選ばないかの手段に、事実上使われたのではないかと感じました。多くの子どもや保護者は感じました。そのことが中学校での支援学級の退級に拍車をかけたのではと懸念をします。

 

また、同時に通級指導教室もまだまだ不十分であることがわかりました。最大32人の利用教室もあるにも関わらず、大阪府からの加配は1人だけ。(13人に1人)抜本的な改善が必要です。

 

全ての子どもたちが、支援学校、支援学級、通級指導教室、どこで学んでも成長発達を保障されることが必要です。

 

そしてこの大前提には、通常学級での少人数学級が不可欠であるということも。

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