こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。
[2014.9.7] -[活動トピックス]
9月6日夜 子ども署名 教育環境・子育て施策の充実を求める八尾市民のつどいがおこなわれました。
プログラムは
子育て先進市・相生市の視察報告
子ども子育て支援新制度について(学習会) 講師 平沼先生(大阪電気通信大学 人間科学研究センター準教授)
新制度における保育事故の懸念・八尾ファミサポ事故の経験から
でした。
雨が降り出し、雷がとどろく中、参加人数は70人を超えました。
当日の内容を報告したいと思います。
子育て先進市相生市の視察報告が、新日本婦人の会八尾支部の方からあり、ここでは幼稚園から給食を実施し小・中含めて給食代が無料になっていることが報告されました。
財政も決してじゅんたくでない市で、子育てを本当に大切にする市の姿勢に共感を持ったと感想が述べられました。
さて、子ども子育て支援新制度の学習会。平沼先生の話がとてもわかりやすかったので紹介したいと思います。
(市の説明会もこの立場で説明すれば、本当の理解がすすむのでは?)
まず、現状報告がありました。
来年4月から始まると言うのに、国ではまだ制度についての詳細未確定、地方自治体では,「ほんまにできるのか」と心で思いながら、保育に関する手続きを中断させるわけにはいかないと、残業に残業を重ね、突き進んでいるようです。
全国の認定子ども園を選択した施設が、認定を次々返上をしたり、混乱もおきています。
どうしてこんなことのなっているのに、4月からの強行をするのでしょうか。そこには、長い年月をかけてたくらまれてきた”ねらい”がありました。
この”ねらい”は、この新制度の本質になるのですが、「保育にも、高齢者の介護保険や障害者の支援費制度のように、国や自治体の責任なくして、利用者と事業所が直接契約するしくみにして、しかも応益負担をやる」ここにあります。
特に民主党のとき、”さあ社会保障でもうけなさい”と経済成長の柱になったのです。
しかも、現時点で新制度の財源の確保も不透明です。「質はさておき、量の確保」に走る危険性があります。
しかし、”もうけ”に関してはぬかりありません。介護保険のときの”教訓”をいかして、きちんと営利企業が保育で設けることができるように、保育の予算の使い道を人件費や施設費だけでなく、株主の配当など制限を撤廃してなんにでも使えるようにしました。株式会社が保育へ進出してもうけるためです。
この公費を使って企業をもうけさせる仕組みは、図表を使ってわかりやすく説明をしていただきました。
そのために導入されたしくみが、”認定”制度。なるほどそうだったのか。そういや介護保険も認定からはじまるなあ。
市の説明会でも、「今回何も変わってません!認定が増えただけです。」というが、そこが決定的に”公費をもうけに使うためのしくみである”直接契約制度”の導入なんですね。
しかも、しかも、
もうけるためには手段を選ばず・・・。ねらい目は人件費や給食。園長もパートや冷たいお弁当が保育給食など実例があります。
この考え方が徹底しているのがアメリカの保育の仕組み。なんとアメリカの保育労働者の年収は95万円!離職率は54%!二年たつと保育士さんが全員入れ替わると言うことになります。
子どもへの影響も深刻です。保育給食はジャンクフード、5人に1人が肥満。糖尿病が急増。保育で営利企業が利益を追求するとそのしわよせは、子どものいのち・成長・健康に影響をおよぼすと言うことが報告されています。
さて、潜在的待機児童が80万人におよぶといわれ、そのために安上がりで、しかも株式会社に利益をもたらすための仕組みとして今回新たに導入されたのが”家庭的保育・小規模保育”です。
企業が投資をしやすいように、施設・面積・保育士の配置がユルユルになっています。
とりわけ、保育士の資格は、子育て支援員という資格におきかえようとたくらまれています。その資格は、わっずか30時間ほどの研修で習得できるというものです。
八尾のファミサポの研修と同じぐらいでしょうか・・・。それで0歳1歳2歳児の集団保育をになわせようとするなんて無謀です。
しかも、保育に関わる専門家としての育成の視点もありません。
これは、大変!9月議会にこれらの関する条例が3つもでてきています!11日の文教常任委員会は、責任重大だー!
パート2に続く 現時点での八尾市で動き、新制度における保育事故の懸念・八尾ファミサポ事故の経験から、かく現場からの報告など お伝えします。