こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。

速報 公立幼稚園・保育所29施設を全廃し、わずか5つの認定子ども園にしてしまう計画素案に市民の声をきちんと聞け請願審査終わる

[2015.6.23] -[活動トピックス]

まず、この計画素案は議会に正式に提出されたのも先週の木曜日であり、それまでの本会議での質問には、答弁拒否を行ってきました。しかも、いまだ全議員には素案が配られ、説明も受けていません。

ましてや市民が、この計画素案の中味を知るすべはありません。

請願の審査に当たって、その点を考慮し委員長(共産党)が計画素案の説明を執行機関に求めたところ、「市民の前に明らかにするべきではない。話がややこしくなる。」「誤解がうまれる。」(何の誤解?)など公明、自民の議員が次々妨害。審査がなかなか進まないという事態となりました。

そんな中でおこなわれた審査ですが、まず、計画素案そのものの問題点が次々明らかになりました。

①「公立幼稚園19園をつぶし、5つの公立認定子ども園を作るが、公立幼稚園の2割程度しか受け入れない、8割は民間に行ってもらう。」8割を公立から排除する根拠を聞いたら、「私立が平成31年度には、ずいぶん空きがでる。(500人ほど)から」と答弁!

つまり、私立の幼稚園や民間の認定子ども園が大量に定員割れをするので、公立幼稚園をつぶすんだと公言をしました。

「民間でも公立でも一緒。」とまで答弁しました。

②教育的観点から700人の公立からの排除について、教育委員会議でどのような議論がされたかと質問したら、3月ごろから部分的に市の考えを報告し、討議してきた。計画素案を教育委員が受け取ったのは、昨日だが。」と答弁。その中身について教えて欲しいといったら、「メモをとっていない、自由な中でフリートークをした。議事録は示せない。」と答弁。

 

しかも、教育委員が計画素案を受け取ったのは、昨夜。我々専門職の議員でも、この計画素案の分析・調査は、時間がかかりました。大学の専門の先生のお話も聞いたり、数字をてらしあわせたり。十分時間をとって読んでいただき、事務局が質問にも答えていくなど配慮が必要ではないのでしょうか。

③公立の幼児教育から切り捨てられる700人の中には、就園・就学相談を必要とする子どもが5%含まれています。

「公立以外のどっかの施設が受け皿となる。」と切り捨てる方向の答弁もありました。

仮に、5つの公立の認定子ども園で、保育サポートを必要な子どもや発達の気になる子どもを全部入所を保障した場合、1号認定でクラスの3割となります。2号では8%。

つまり、認定子ども園は、短時間児、長時間児の子供が混在し、そのための課題もあるのに、その短時間児の3割は、配慮が必要な子、長時間児の8%は配慮の必要な子となります。(現在、公立幼稚園では、5%、公立保育所では8%です。)

教育委員会の教育的視点からの議論がどのようにされたか質問したら、「民間でも公立でも、障がい児教育を支援する。」と答弁し、公立施設での配慮が必要な子どもを切り捨てることを認めました。

ちなみに、現在私立の幼稚園や民間の認定子ども園の1号認定の保育サポート(特別支援を要する子ども)への対応は、八尾市はおこなっておらず、大阪府の私学助成の予算でおこなわれています。八尾市は、私立幼稚園の障がい児幼児教育については、実態を把握していません。

④市民意見募集が議会が終わってからおこなうとしていますが、なんと公立幼稚園が夏休みに入り、保護者同士が連絡取りにくくなった時期を狙い撃ちします。しかもその期間は、夏休み中で締め切り。まさに、人の目を盗んで。さらに、パブコミをやっていることも、市政だよりにものらず、いまだホームページにものらず、よほど議会を注視しないと気づかないと言う状況です。(あの評判の悪いプレミアム商品券は、広報車をまわしたり、スーパー前で職員がビラ配りをしていたのに!!)

しかも、市民意見募集が終わると、次はこの計画素案を成文化して、市民に周知尾徹底(決まったことだから従え?)するとしています。そのときは、360万円の税金を使って、16箇所で説明会、つまり各中学校区での説明会を開くということです。

本末転倒もはなはだしい!市民意見募集は、夏休みにこっそり、形だけ持って、あっという間に計画を決めてしまい、決まったものは、徹底して周知させる!

⑤冒頭にもふれましたが、議会への情報提供も不誠実で、全議員にまだ資料の配布も説明もされていないのに、今夜から自治振の委員長をまわると答弁。自治振から議員に問い合わせがきたら議員はどう対応すればいいのでしょうか。

つまり、議会でのこの計画素案の議論は、十分にされていないどころか、資料提供や説明も十分に受けていないと言うことです。

しかも、「今夜この委員会が終わったら、用地取得の交渉に行く。」とまで答弁。「相手があることですから・・・。」と。議会への説明も、市民意見募集も形だけですかー!

⑥ちなみに、この計画素案に市民参画を求めた請願署名に賛成したのは、日本共産党(内藤)のみ、公明(花村、いおい)自民(露原)、維新(坂本)は反対しました。つまり、市民の参画は必要ないということでしょうか。

怒りのあまり、書き綴ったので、後日文章を訂正をしました。子どもの立場に立って、この問題を考えていただくよう、市長や教育委員会や行政職員にお願いしたいと思います。