こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。

 八尾市議会の良識しめされず 公立幼稚園・保育所の全廃計画に対する市民の請願署名不採択 9月議会本会議(10月6日)

[2015.10.6] -[活動トピックス]

本日10月6日におこなわれた本会議では、1万4千筆も集まった請願署名「公立幼稚園・保育所全廃止めて、市民の声聞いて」(就学前における保育・幼稚園子育て支援~公立認定子ども園の整備~計画に対して)の議会で採択するかどうかの多数決が行われました。

請願項目1「子どもの教育・保育にかかわる計画は、市役所だけで勝手に作るのではなく、丁寧な市民参加と市民的議論のもと、子どもの成長発達を保障する立場に立って市役所が市民と共につくるようにしてください。」

請願項目2「少子化を押し進め、子育て世代への負担となる公立幼稚園・公立保育所の保険料の値上げを止めてください。」

結果は、請願署名に賛成の立場は日本共産党(6人)無所属(1人)

         反対の立場は自民(8人)公明(6人)市民クラブ(4人)大阪維新(3人)

       賛成少数で議会での採択にはいたらず、議会の良識が示されませんでした。

       賛成討論は日本共産党

       反対討論は公明と市民クラブ

 

この計画は、19ある公立幼稚園と7つの公立保育所を全廃し、たった5つの認定こども園にし、あふれた幼児教育希望者は私立の幼稚園の定員割れにあてていくという計画です。

6月議会に議会の文教常任員会に全容を報告し、計画素案の市民意見募集が実施され、9月議会には市民意見が1000件以上届けられたにもかかわらず、一言一句かわることなく計画が確定しました。

また、この計画に対して9月議会には、「市民の声を聞いて」と請願署名運動が取り組まれ、1万4千を超える請願署名が議会に届けられました。(日本共産党は紹介議員になりました。※請願を議会で取り上げるための紹介をおこないました)

日本共産党の賛成討論

この計画は、市民の意見を聞いてその思いに答えたものではなく、市民の願いに真っ向から反する内容になっている。だから市民意見募集には、八尾市過去最高の1000件の意見が寄せられ、その内容も計画の中味に反対や疑問や不安の声が多数を占めました。「公立幼稚園・保育所をなくさないでほしい。」「大規模化は不安。」「認定こども園の保育時間が違う子どもが混合になる事に対して、まともな説明がない。」等々。

だからこそ、短期間に1万4千筆もの署名が集まりました。

の計画が、市民不在で子どもの成長発達とは無縁のものであることが事実で示されています。

しかも、この計画の市民説明会を実施するとしながら、その前からすでに認定こども園かを前提とした、公立西郡保育所の2歳児の来年度の募集中止が明らかになり、ある公立幼稚園では、園長先生が、この園で卒園できる保障はありませんと保護者に伝えると言う事態になっています。計画の見切り発車、暴走が行われています。

この9月議会では、この計画そのものの問題点が明らかになりました。

①待機児童が定員外入所も解決していないのに、公立西郡保育所の2歳児の募集停止をおこない、待機児童や定員外入所約500人の解消のための整備計画が作られていないのに、(目処が立っていないのに)、公立保育所7つを全廃する。

②公立幼稚園は全廃し、公立認定子ども園に入所できない8割の幼児教育希望の子供達は、私立幼稚園の定員割れを埋めていくということが明らかになりました。そのため、公立幼稚園全廃に伴う幼稚園難民は、私立幼稚園が近くにあるところは受け入れ先は確保できるものの(3つの中学校区)、その他の地域では、中学校区の中ですら受け入れ先が確保できない事態になります。また、成法中学校区は公立も私立も就学前施設が皆無になります。

③公立幼稚園に歩いてかよえていた配慮が必要な子ども達は、遠くの公立認定子ども園に通えなければ、切り捨てらると答弁がありました。

④保育時間が違う子どもが混在する、認定こども園の保育・教育のあり方について、2年前のリーディング施設のときの説明と変わらず、保護者の不安はさらに強まっていると言う事。

いま、公立幼稚園では「この園で卒業できる保証はない?!」(小規模園に対する休園措置 計画より)に対する不安と混乱が広がっており、私立の幼稚園を応募しまわると言う事態になっています。

大阪市での公立幼稚園の民営化を知り、公立幼稚園がたくさんあるということで八尾市に引っ越してきた保護者から「青天の霹靂だ。とてもショックを受けている。私立の幼稚園もなかなか入れない。どうなるのか。」と怒りと絶望の声が寄せられているところです。

よって、市民の請願署名の思いはもっともな事であり賛成をする。

また、保育料については、OECD先進7カ国の中でも、日本は極端に就学前の公費負担が低く、平均の半分しかありません。八尾市が従来から行ってきた、府内でもトップクラスの保育料の安さは、少子化の歯止めをかけるものであって、続けるべきだ。

公明党の請願への反対討論

市民の意見は聞いている。今後の説明会でも反映される。

保育料は、いままでが安かった。

だから市民の請願には反対する。

市民クラブの請願への反対討論

市はちゃんとやっていると聞いている。

保育料が上がったなら、保育の内容を充実すればいいのでは。

だから市民の請願には反対。