こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。

保健福祉常任員会を終えて 国保、介護、市立病院、一般会計など

[2016.3.15] -[活動トピックス]

㋂10日、11日の保健福祉常任員会の感想を・・・。(議事録にもとづかないものなので、正確な表現はかけています。)

保健福祉常任員会では、国民健康保険、介護保険の特別会計と市立病院の企業会計。保健福祉の所管(高齢福祉、障がい福祉、生活保護など)の一般会計。これらを審査するところです。

国民健康保険では、平成28年度に大幅値上げとなります。(1世帯約1万2千円、4人家族で所得250万で6万以上の値上げ)

その原因は、医療給付費が昨年よりも多い見込みだからということです。その分保険料負担が増えます。

そもそも国保料の値上げの原因は国にあります。国が全国知事会の要求である1兆円を増額すれば、現在の所得の2割に当たる国保料が1割に下げることができます。

政府は不十分ながら1700億円の補助を行いました。八尾市は、この国の補助を口実に今まで一般会計からの繰り入れ(2億1千万円)を平成27年度からやめています。

このことによって、昨年は保険料が据え置き、そして今回は値上げとなっています。

今回の平成28年度の値上げに対して、5億6千万円の一般会計からの繰り入れを行えば値上げをストップできます。

副市長の答弁は「お金が湯水のようにあれば出来ますが。」でした。

しかし、4万人の反対署名が市長に届けられた、公立認定こども園の整備計画には、66億というお金を、しかも7割借金をして子供たちに後世に負担まで強いて、湯水のように血税を注ぎ込みま。

市民が反対する事業に湯水のように税金をつぎ込み、市民が求めている事業には税金投入を削っていくことについて、その矛盾を指摘しただし、国保料の値上げを止めるように求めました。

市立病院では、”八尾市立病院PFI事業検証業務報告書”が議会に提出されています。この報告書に基づいて質疑応答しました。

まず、このPFIの事業検証は、指名のプロポーサル入札での委託事業です。委託先は株式会社病院システムで、PFI事業をも行っているところだと報告がありました。

つまり、PFI事業を行っている事業者がPFIの検証を行っているのだから、あくまでもモニタリングの立場でしかないこと、本当に中立、公平にPFI事業を検証するならば、PFI事業に批判的な学識の協力も得て市民代表も参加した検討会を開くべきだと求めました。

報告書では、盛んにPFIを導入する病院が増えたといっていますが、10年以上が経過した今でも全国で14の病院しか導入されていません。しかも八尾市立病院のベット数の(380床)病院はゼロ、ほとんどが500床、600床以上の大病院です。

しかも八尾市立病院には医事課がありません。医事課がなく、26業務全部PFIに業務を丸投げをしているのは、八尾だけでした。

運営についても、他の5つの同規模の市立病院と比較したなら、この10年間でイッキに16科の診療科を21科に増やし、ガンの拠点、地域医療、周産期の3つの指定をとった、そして、

在院入院日数が極端に短く、病床利用数が高い、患者あたりの診療単価が最も高い。しかし、高価な診療材料、薬剤費、高額医療機器の更新でPFIへの委託料がふくれあがり、平成16年度に15年契約でおこなった540億円の債務負担行為が大幅に上回り、81億円ほど上限額の引き上げが必要となるということです。

これらのことが、市民にとってどうなのか、その検証こそが求められているのではないでしょうか。

今回、平成16年度の契約時の債務負担行為が結局81億園の上限の引き上げの必要がでてきていることに関して、その検証を行うため、81億円の内訳を教えてほしい、とりわけ医療機器の更新がどれだけ影響を与えているのか教えてほしいと求めました。

ところが、この報告書作成の際、そのデーターは株式会社病院システムには守秘義務があっても開示したが、市民の代表である議会には示せませんという答弁に終始しました。

平成16年と時の契約金額が大きく変わるのに、その検証すらできない、それがPFIです。その時、直営よりPFIのほうが安くつくとVFMが(難しい専門用語ですみません。)示されましたが、その値も根拠がありません。

こんな状況で、再びPFIの契約ができるのでしょうか?!

平成28年度は、PFIにするのか、その他の方法にするのか検証作業が行われます。公平・中立な検証委員会の設立を求めます。

介護保健制度については、平成29年度から開始予定の新総合事業について質問しました。新総合事業とは・・・要支援1,2を介護給付から自治体の事業に丸投げすること、今後財務省の工程表には、この利用料を10割負担にすることと、要介護1,2も介護給付から自治体へ丸投げする方向が示されています。

現段階で検討中では、あまりにも無責任ではないのか、現場の事業所が混乱するのではと指摘をしました。

「平成29年度には事業所が混乱なくできるように。」「第6期介護計画には新総合事業をもりこみたい。」これが現段階の八尾市の公式見解です。

今度八尾市議会保健福祉常任委員会の所管事務調査事項の一環で八尾市の地域ケア会議の見学をさせていただきます。

その中身も踏まえて、今の現行サービスの後退を招かないよう提案をしていきます。

 

最後の一般会計では、市長が日本共産党の代表質問に対して「住民の福祉向上のため、自助・共助・公助の適切な組み合わせで実現していく。」と答弁しました。

しかし、いま安倍自公政権が行っていることは、”公助を破壊し、共助(介護保険料や国保料、後期高齢保険料など)で苦しめ、自助に追い込まれていく、”のではないかと抗議しました。

いま必要なのは、自助に追い込む公助の破壊をやめるよう正面からこの悪政に対峙し、貧困大国からの脱却を実現すること、自治体として悪政の犠牲者に対しその軽減をはかる最大限の努力をすること、これが住民の福祉の向上です。

田中市長は、安倍自公政権の悪政と一緒になって、追い打ちをかける下水道料金の値上げ、国保料の値上げ、低所得者減免の見直しなど進めようとしています。

保育所に入りたくても入れない子供が八尾市でも299人いているのに、66億円投じて4万人が反対している公立認定こども園を進めようとする。(そんな金があるなら公立保育所を増やせ!5歳児保育料の無償化を!)

市長や副市長の給料をあげ、市会議員の手当てを増額すること。(日本共産党は反対。)

最終本会議には、市長が提案する予算に対し、この立場に立った修正か組み換えの予算を提案するつもりです。