こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。
[2016.3.26] -[活動トピックス]
日本共産党が紹介議員となって、議会に提出されていた「幼保一体化計画の事業執行を強行しないことを求める請願署名」について結果速報です。
この請願署名は1万4千661筆提出されています。
”将来にわたり八尾市の子育て環境に影響を与える幼保一体化計画は、市民と行政が一致していないもと強行しないで下さい。”という請願項目です。
日本共産党からは、内藤議員がめずらしく熱く熱く、時には声を詰まらせながら、採択に賛同して欲しいと壇上で他の会派の議員に訴えました。
採択賛成の立場の討論の主旨
市長は、平成28年度には待機児童が解消できる、だから”26の公立保育所・幼稚園をなくし&5つの公立認定こども園”計画を進めていきたいと言っていた。
しかし、3月4日現在で299人が保育所に入所できていない。
しかも公立西郡保育所の2歳児は、認定こども園になるために募集が中止となっている。
幼児教育は3歳児か受けることができる権利を子どもたちは持っているのに、八尾市は公立幼稚園の3才児保育を拒否している。
公立幼稚園・保育所の休園・廃園措置は子ども達にとって過酷だ。
しかもこの移行期に途中入所できる保障もない。
地域での子育てもできなくなる。
情報もないので考える状況にすらない。
15回の説明会後は、個別対応といって、現場では園長先生や所長に丸投げ、無責任だ。
八尾市の公立認定こども園の250人の人数規模もごくごく少数派、全国平均は145人だ。
人口ビジョンでは人口減少を抑えるための施策を行って実現していくという方針を示しているのに、今回の計画では、このビジョンよりも子どもの数が減少していくことが前提となっている。
15回の説明会の結論は、市民の不安と疑問と怒りはますます膨らんだということである。
だからこそ、市長には4万4千筆の署名が、議会には累計2万6千筆が届いている。
そもそもこの計画にも、進め方もおかしい。
だから市民合意を得られていないのだ。子どものことを思い、立ち上がって署名を集めたお母さん、お父さんの思いを受け止めてほしい。
残念ながら採択に賛成したのは、日本共産党と無所属会派(この方は紹介議員にもなっていました。)の7人でした。
反対討論は大阪維新。
合意形成がいつになるかわからないので、計画を進めることができないからという理由で反対。
自民・公明・市民ネットは反対の理由も示さずに反対をしました。
なを自民党が紹介議員となって議会に提出されていた請願署名「公立認定こども園の整備に伴い休園・廃園される公立幼稚園・保育所に就園するこどもへの配慮を求める請願」は採択されました。
この請願は不安解消のために4つのことを求めています。休園・廃園に伴う転園や兄弟姉妹の新たな就園に配慮を求める。(特別な措置を求め、公立園を希望する場合は確実に就園できるよう定員の拡充を求める。)あらためての保護者に対する説明会を求める。八尾市が主体性を持って就学前教育の場を確保する。中学校区外への通園の安全対策。
自民党の採択を求める賛成討論はの主旨は以下の通り。
施策の大きな変化の中で市民が不安に思っているなら、正面から対応すべき。
議員はこの計画を進める市の代弁者ではない。
市民の代表である。保護者の思いを受け止めるべきだ。
言っている主旨はよくわかります(採択ではなく、主旨採択のこと)でいいのだろうか。
重要なのは請願を採択すること。
これに対して、公明、市民ネットは主旨採択の立場から討論。
この請願は公立の役割を見直すものであり、計画の方針に沿っていない。
説明は個別対応で十分。
公明党は情報提供、待機児童解消の要望書を提出した。(だからなに?)
等の理由でした。
大阪維新の会は採択に賛成討論を行いました。
ここで少し解説。
自民党の討論の言っていることをわかりやすく言うと、請願に採択ではなくて、主旨採択をするということは、事実上請願の採択が実現できないではないかというこなげかけです。(推定)
自民(8)大阪維新(3)の11人が請願採択に賛成。
公明(6)市民ネット(4)の10人が請願の主旨採択に賛成。
と割れてしまうからです。
27人の採決になると、採択の過半数は13人だからです。自民と大阪維新の11人では、請願採択にはなりません。
本当に請願を採択したいなら、賛成ではないのでしょうかという問いかけだったんですね。
じつはここで日本共産党の対応が注目をされていました。
26の公立幼稚園・保育所つぶし&5つの公立認定こども園整備計画の推進を前提にした請願ですから、さすがに賛成はできません。
他の会派のみなさんは、どうやら日本共産党が反対をし、この請願は採択されないだろうと思っておられたみたいです。
この間、請願署名を提出した保護者のみなさんとも、紹介議員を介して懇談をさせていただき、その思いも聞きました。
紹介議員とも何回も請願署名の中身について確認をさせていただきました。
実は、日本共産党の6人が退場をすれば、採決の過半数の要件が変わり、13から10人にハードルが下がり、この請願の採択が可能になります。
つまり、反対してこの請願を採択させないか、退場で請願を採択させるのかが問われました。
結果、この請願の求めるものは、この計画に対してふみこんだ見直しを求めるものになっている、その思いはこの計画に賛成でも反対でも共有できるものになっていると判断しました。
この計画を進めることが前提となっており、しかも過渡期の措置という限界があるので、自らの賛成はできませんが、退場という選択肢で請願の採択という結論を導くことにしました。
しかし、根本的には、保護者の不安解消にはこの計画の見直し、撤回しかないということを確認したいと思います。
そして、この計画に不安を感じている人が1800筆もの請願署名を議会に提出するということは、この間八尾市におこっている公立保育所・幼稚園を守れという運動の広がりの中で政治的に熟成されたものではないでしょうか。
関係保護者や子育て世代の政治的自覚が運動の広がりとともにどんどん高まっている。
この計画が進み、そのひどさが明らかになればなるほどこの政治的自覚はさらに高まっていくでしょう、また広がっていくでしょう。
すごいですね。こどもために立ちあがったお母さん、お父さんの思いが八尾市じゅうに広がっていく!
この力こそ、八尾市の子育て力を高め、こどものために政治を社会を変えていくのですね。