こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。

待機児童解消に逆行し、矛盾だらけの”公立保育所・幼稚園つぶしと認定こども園整備計画”

[2016.4.19] -[活動トピックス]

八尾市が昨年の6月議会に、就学前の公立施設のあり方を変え、”今ある公立保育所・幼稚園を全部つぶし、公立施設を大幅に縮小し、わずかな公立の認定こども園を整備し、公立を希望する大多数の子どもたちを私立の幼稚園に委ねていく”としました。

これに対し、保護者が中心となって、パブコメへの1千件を超える不安と怒りの意見提出など運動が始まり、集会、パレード、署名行動、その勢いは日にちを追うごとに大きくなっていきました。

八尾市主催の15回の説明会でも、賛成意見はでることなく、むしろ怒りと不安の保護者からの質問に、答弁の繰り返しや矛盾が明らかになるなど、ますますこの計画が市民の合意と納得を得られていないことが明らかになっていきました。

この間、保護者の運動と日本共産党の議会での論戦によって、「認定こども園で質が向上」「少人数で重大な弊害」は、根拠がないことが、市自身が認めざる得なくなりました。

市長に対しての署名は4万4千筆をこえ、3月議会には1万を超える請願署名が提出され、議会への署名数は4万筆に達しました。

ところが、3月の議会には、市長は公立認定こども園をつくるための土地の買収と建物の整備予算を議会に提出。

しかも土地の買収(志紀・東山本・南山本)の場所を議会に知らせることなく予算を議会で議決するよう求めました。

日本共産党は、推定できる場所が自衛隊駐屯地の真横であり、八尾飛行場の直近であることを指摘。

子どもにとって”危険かどうか、騒音、振動”など最善の環境を考えたのか追求したところ、「ここだけが危険ではない。」など無責任な答弁に終始しました。

この予算は、日本共産党含め3会派が反対したものの、自民・公明・市民クラブが賛成したため、可決され議会のチェック機能がはたされることはありませんでした。

また、テレビでは、「危険かどうかより敷地の広さが重要。」「議会で土地の場所を明らかにしたら、一部市民が計画をとん挫させる。」等暴言をおこない、まさに市民は憤懣ホンポウ状態となりました。(日本共産党市会議員団が厳重抗議)

地域でも、この計画に疑問を持つ保護者が市長に対して質問をしたところ、「あなた方の署名は市民を惑わしている。署名を取りなおすべきだ」などまた暴言を行い保護者が深く傷つけられるという事態が発生。(保護者から抗議と質問状。いまだ回答なし。)

にもかかわらず、市役所内では部長から、「市民から抗議の声はほとんどない。」などと市民の思いと反するいっせいメールが全職員に徹底されました。

しかし、この期におよんで重大な問題がおきています。

この間、市民説明会でも議会でも一貫して市が強弁していた「平成28年度には、待機児童は解消します。」は、残念ながら実現しなかったということです。

今年度は、定員を350人増やしたのに、200から300人の保育所に入所できない子どもたちがうまれています。

日本共産党のものとには「入所できず、働けない。両親は障がいがあってこどもを預けられない、助けてください、私たち家族に死ねというのでしょうか。」のお手紙が届けられました。

フルタイムで働いている3才児のお母さんは、今年八尾市の保育所に入れず、私立の幼稚園に入園、預かり保育と職場まで通園バスが送り迎えをするなどで仕事を続けているそうです。

まだまだ、つかみ切れていない深刻な事態が生まれていると考えています。

待機・保留児の解決は、公立・私立の保育所の増設しかありません。

ところが、今八尾市がまい進しようとしていることは、公立保育所を無くし、公立幼稚園を無くすために今後66億円を投じ、認定こども園をつくろうというのです。

公立施設を縮小するための計画がそもそも市民に受け入れられないと同時に、深刻な待機・保留児童問題に逆行までしており矛盾がますます深まっているのです。

今、66億円の税金投入をする先は、認可保育所の増設しかありません。もちろん公立保育所は残すべきです。公立幼稚園は今この計画にもとづいて縮小しても待機児童の解消にはつながらず、無意味です。むしろ3才児保育を実施して教育の充実をはかるべきです。

もうひとつ重大な事態が生まれています。公立幼稚園を無くして、公立の認定こども園に入れるのはわずかです。700人は私立幼稚園の定員割れが受け皿になると八尾市は計画しています。しかしその確証はどこにもありません。

むしろ人材確保が困難になっているなど等から受け入れが本当にできるのか疑問の声も上がっています。公立幼稚園の保護者の不安は的中をしそうです。

つまり、この認定こども園整備計画、公立の大幅縮小計画は、”保育・教育を必要とするこどもがどこにも入れない事態をうみだす計画”であって、一刻も早く中止をすべきです。

待機・保留児童の実態を調べて一刻も早く認可保育所の根本的な整備計画をたてるべきです。

今回長文となりました。うまくまとめることができるよう工夫します。

また、今年保育所に入れなくて大変な思いをしているなどありましたらぜひ教えてください!!

ご一緒に認可保育所の増設に取り組んでいきましょう!!