こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。
[2017.12.3] -[活動トピックス]
今回の私の質問は、平和の問題と都市農業をつぶす開発行政。
平和では、核兵器禁止条約に日本政府が参加するよう要請するよう求め、非核平和の立場に立った事業の前進を求めました。
北朝鮮のミサイル発射問題にも触れながら、この立場、つまり外交での解決、そして朝鮮半島の非核化、核兵器を地球上から廃絶することこそ重要であることを訴えました。
答弁は、非核平和宣言都市としての立場は語るものの、安倍政権の進める安保法制や憲法9条の改憲に触れる質問には、答弁をせずたくみに避けるという対応に終始しました。
都市農業をつぶす開発行政について。
ようやくこの問題を取り上げらました。曙川南地区の土地区画整理事業です。総額53億円、税金投入23億円。17haの都市農業を担う農地が開発されました。平成27年から31年度事業、現在事業中です。
平成22年度から動きには注意を払って、気になっていいた事業ですが、なかなかじっくり調べることができず、今に至りました。
しかし、11月に現場に視察に行った時に衝撃を受けました。
「これはあかん!。」
この工事現場は、私が小学生の時の時見た光景。
子どもがどんどん生まれ、学校もパンパン、1学年のクラスは、小学校で5クラス以上、中学校では10クラス、校舎を改築のためにプレハブ校舎!住宅はどんどんたっていく、府営住宅も建っていく、そんな時代でした。
私の近所は、毎日工事、砂利山や土山、工事の車両が行きかい、現場が至る所にある。
そんな同じ光景が広がっていました。
「今はそんな時代ではない。なんでここでこんな光景が広がっているのか。」
その衝撃が、今さらの思いもありながら、でも気になって仕方が無かったこの事業を調査しようと決意したきっかけです。
しんどかった。都市計画や都市農業分野は専門外。建設・産業常任委員会は、夫への配慮もあって、一度も入ったことのない委員会。見ること、聞くこと、すべてど素人。
担当課の職員さんには仕事が忙しいからとなかなか説明の時間もとってもらえず(本当に忙しそうでしたが)、挙句の果てには資料を求めると情報公開をしてといわれ・・・。(求めた資料が出てくるのは年明けか?)
情報公開室にいって、都市計画審議会の会議録を見ようと思ったら、平成24年度の分しかはさまっておらずぱっらぺら。苦情を言うと揃うまでお時間くださいということで、見ることができず。
悪戦苦闘。それでも市会事務局にも協力をしてもらいながら、しつこく、しつこく要求。しかし質問日までには十分な資料や調査はできませんでした。
グチは、これぐらいに。
この事業は、さかのぼること平成23年に八尾市域の大阪外環状線沿いの保留区域の決定です。(東部大阪都市マス)開発のポテンシャルが高い!それが理由です。
その際、4地区の保留地域が線引きをされました。曙川南は26ヘクタール、その線引きは、下記の図の青い線です。
その線引きの中で平成24年から、八尾市から業務委託を受けた財団法人大阪府都市整備センター(土地区画整理事業のプロ)が勉強会を行い、この範囲の地権者に働きかけが行われました。
「当時の地権者の意向調査では6割が土地活用を望んでいた」と部長答弁。
しかし裏を返すと4割は営農を望んでいたのではないでしょうか。
その後、この勉強会ではニュースを発行しており、その内容を見ていると、当初は集約案として、かなり農地の位置づけの高い案が示されていました。農の拠点構想や農地を残す取り組みをしている市の視察なども行っておられました。
しかし、あっと今に農地が17haから1haに減少する計画になったようです。(時間がなかったので、この問題については質問はできませんでした。)
この、16haの減少は、毎年八尾市内すべてで減少をする農地の5倍です。それが一年でこの地域で起きたのです。
しかも、この開発について、部長は「ていねいに説明をしてきた。」と答弁をされましたが、肝心なことは説明していません。
総額53億円、税金23億円投入のこの事業によるまちづくり、開発の全容が明らかでないということです。
平成26年の庁議では資料を使って、シュミレーションも行って、議論をした。と答弁がありました。
しかし、その中身を追求すると。「今よりは税収はあがる、雇用が500人生まれる、人口は1300人ほど増えると組合が言ってます。」そして開発する土地の面積を商業地予定地が広さがあーだ、住宅地はこーだと言うばかり。(下の図)
多岐にわたる資料だとも言いましたが、それがこの内容?どんな資料?
驚きました。どんな資料を使ってかも説明できず、これがシュミレーションというのでしょうか。
唯一示されている最新の資料はこれのみ。
総額53億円の事業の都市計画をうって、税金が23億円投入されているのに、この程度の説明しか議会にしないとは・・・。税金の投入が適切なのかチェックすらできないではないでしょうか。
第一、この時代に外環状線沿いの開発に本当に採算性があるのか、冷静に分析が必要です。
開発を進める立場では、その分析はできません。だから市民の税金の投入が正しいのか議会がチェックをしなければいけません。
この資料一式については、情報公開請求をしました。出てくるのはかなり時間が経つでしょう。のり弁の可能性も大です。
ちなみに、事前にこの庁議の資料について聞き取りを行ったとき、対応した職員さんには、記憶にございませんと言われました。(森友が大はやりです。)
そもそも最初の保留区域の線引きはどう行われたのか検証が必要です。なぜならその根拠が示されていないからです。誰の意見で、なぜこんな形になっているのか。
しかも、まだ残りの地区が残っており、さらに八尾市では都市マスで更なる農地を市街地に編入するための検討、誘導を行うとして、地域の指定まで行っています。
このままでは、外環状線沿いの市街化調整区域(開発抑制する地域)の農地が行政により開発されていくでしょう。それは八尾市の都市農業が今でも衰退の一途をたどるのに、行政が税金を投入して拍車をかけるということです。
弱りきったうさぎ(農地)がいるうさぎ小屋に、開発という名の狼が税金を投じ放り込まれるようなもんですね。
八尾の都市農業どうなる…。開発行政花ざかり…。
この絵と本文は関係はありません。多少関係はあるかもしれませんが。