こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。
[2017.12.29] -[活動トピックス]
議会の議決権に関わる条例が市長から提案されました。
「八尾市総合計画策定の件」についての条例です。
これは、従来、八尾市基本構想は議決対象でした。しかし、地方自治法改正に伴い、構想自身議決対象からはずれました。
つまり、基本構想を議決対象にするのかどうかを議会としても考えなければいけなかったのです。
ところが!市長が基本構想の下部計画である基本計画まで議決対象を含めて議案提案をしてきました。しかも議会にはなんの調整もなしで。
驚きました。議決権の拡大は、議会の自律権に基づくものです。
民主主義を徹底するならば、原則は全会派一致を目指した十分な議論のもと市議会が決定すべき重要な問題です。
今回の議案は、まだ基本構想も計画も策定されていない段階での条例提案でもあるので、まさにこの点が問われる問題でした。
各派代表者会議でも、議長からこの点での提起がありましたが、全会派一致にはならず、議案の審議が進んでいくことになりました。
総務常任委員会でも、この点での議論が深まっていたようですが、何度も休憩が取られる中で、結果は自民、公明などは賛成、共産、維新は退場となりました。
最終本会議では、共産と維新が共同提案で、修正条例を提出しました。
「基本計画を議案対象からはずすこと。」つまり議決の拡大については、議会が決めるものという意思表示を行いました。差し戻しを求めたわけです。
本来ならば、全会一致で提出をしたかったものです。
この修正条例に対し、自民・創生会派から質疑の申し出がありました。
しかし、その内容は、「計画を議決対象から外すとは、計画について議論をする気がないのか。」とか「議決権拡大は、かもがネギをしょってやってきたものだ。なぜ反対するのか。」とか。
見解の相違ではなく、まさに的外れ、すりかえです。
この修正条例への賛成討論は共産、維新。
反対は公明、自民・創世、市民クラブなど。
議長の最後の挨拶の言葉が身にしみました。
「地方分権時代においては、議会の議決機関としての機能と、執行機関の監視機関としての機能の主体的な充実と強化が求められている。(略)
二元代表制の根本である議会や議員の役割や責任に、真正面から向き合いながら絶えることのない議会改革に取り組む必要性を改めて実感したしだいであります。」
私なりに一言付け加えるならば、「議決権の拡大など議会の自律権の問題については、本来与党も野党もなくしっかり議論せなあかん。」です。
この問題については、私自身も議案が提出された時点での認識は甘かった。議長の訴える言葉や総務でのやり取りを聞く中で認識が深まったというのが現実。
最後は、こんな時期の突然の副市長の辞職で幕を閉じる議会となりました。
年度末までの3ヶ月間、副市長の二人体制が一人に・・・。空白の3ヶ月が生まれます。
はたして空白でよかったのか。仕方が無かったのか。もっと突っ込めばよかったのか。気になります。後悔。
いったい何が起きているのか・・・・。