こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。
[2020.2.19] -[活動トピックス]
昨日、2月18日(火)に「幼保連携型認定こども園さくら保育園の休園から再開について」の児童福祉審議会の意見集約がありました。
そもそもこの保育園の休園に至る経過については、以下の記事を。
休園の届け出は、昨年提出され、市によって認可されました。
そもそも法的には、こんな異常な事態の休園は想定されておらず、建て替え、改修などの案件を対象にしており、その工事が終われば延長の届け出がない限り再開となります。
しかし、今回の休園は想定外の異常な休園です。「3月31日までの休園の届け出なので、4月1日からは開園です。」では、ほとぼりが覚めるまで休園にしましたとなるでしょう。(しかも在園時は遠くの複数の他園にすべて転園)
さすがに児童福祉審議会の意見を聴取することとなりました。(資料として、裁判を起こしておられる保護者からの意見書も添付されていました。)
市の考えとして、「対応方針における改善内容は妥当であると考えていいる。確実に実施されてているかどうかを指導監査等により定期的に確認し、必要な助言を行う。」が示されました。
昨日の児福審を傍聴しましたが、厳しい意見が多く出ていたように感じます。「慎重に」と言っていた八尾市が、これで再開を「よし」とするのでしょうか。
昨日の児福審での議論を聞いて、現時点での疑問点や課題をまとめておきたいと思います。
①裁判の原告となっている保護者の意見書にもあるように「何が原因で休園に至ったのか。その総括がなされてこそ、対応方針が打てるはず。」です。第三者機関などで事実調査と課題、改善方策が必要です。その作業抜きで対応方針が示されても改善効果は期待できません。
②新理事長、新園長が就任していることや、理事会のメンバーが若干交代していることが報告されました。しかし休園にいたる時期に法人の役職(監事)についていた人物が、新理事長に就任して、法人の人事が刷新と言えるのでしょうか。到底納得できるものではないでしょう。
③苦情解決システムや苦情申し出の窓口設置など法人からの資料が示されました。しかし、第三者委員としながら、その責任者や担当者は、利害関係者である法人の理事長や園長、主幹保育教諭となっています。これで中立、公平性の確保ができるのでしょうか。第三者と名乗るならば、その体制を整えるべきであり、児福審でも指摘があった、公益者保護通報制度の活用も同時に検討すべきです。これでは、内部処理規定であり、そこに問題があったことは、休園にいたる経過からも明らかです。同様に、セクハラへの対応についても、この苦情処理システムに組み込まれているので効果は期待できません。この法人からの資料は、昨年の12月に市に提出がされており、これで良しとしたのでしょうか。指摘をし、改善を求めなかったのでしょうか。
④「在園児に対する状況確認やケアが不十分。」と委員からも指摘がありました。子どもの権利条約の子どもの意見表明にも触れ、大切なことだと。
以上のことから、「現時点で、このままでは同じことが繰り返される。再開のハードルはクリアーしていない。」と感じずにはいられない内容でした。