こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。

6月議会を終えて ごみ収集、水道、保育給食の公的責任を問いました。

[2024.7.13] -[インフォメーション活動トピックス]

 この6月議会は、八尾市の水道事業への使命と責務を、来年4月から大阪水道広域企業団に資産ごと譲る議案が可決されました。また、公立東山本の認定こども園といちょう学園(八尾市発達支援センター)の保育給食が来年4月から民間委託にする議案も可決。7月から家庭ごみ収集事業の民間委託が開始されています。

 

 この6月議会は公共とは何かが問われたと思います。みなさんは公共ってなんだろう?市役所ってなんのためにあるのだろう?なんのために税金払ってるんだろう?っと考えたことってありますでしょうか。

 

私は、「公共はすべての人が当たり前に暮らすことのできる、人権保障の砦」だと思っています。そのために働くのが、公務員であり、そのために市民は税金を払ってると。もちろん、人権はすべての人にあるので、経済的な格差などにも関わらずすべての人に対して保障される必要があります。

 

今回の水道事業の八尾市の使命責務を他の団体に委ねるということや、毎日欠かすことのできないごみ収集や保育給食を民間に委ねることは、結局は公務員の人件費削減です。これが1番手っ取り早く予算を削減できるからです。

現に水道では、八尾市に水道職員はいなくなります。ごみの現業職員も保育給食の調理員も削減です。

 

しかし、ここで結局はこのことによって公共サービスが低下します。

 

水道は、八尾市民が直接水道料金や事業のあり方を直接決めることができなくなり、『知らない間に広域化、知らない所で民営化』になる危険が生まれます。なにしろ水道と住民が遠くなってしまうからです。

 

今回の議会ではようやくことの重大性に気づいた会派が、「いつでも撤退を」と議案には賛成だけれど注文をつけると言った対応を取りました。この間の共産党の正確な論戦と市民の世論の結果です。

 

ごみ収集は、民間委託を実施するために現業不補充を行なってきた結果、非正規職員が3割になり20代の正規職員はいなくなり、本来現場には出ない管理担当の50代職員が駆り出される状況です。だから直営でも収集時間が大きく変更しているところもあると思います。

 

民間委託になったところは、ごみの収集が6時前と言う地域もあり、取り忘れも多発。何より、禁止されているのに運転手が離席して作業を行なっており、車の逸走が懸念されています。ファミリーロードの中をすごいスピードで疾走するパッカー車もありました。

問題は、この事態に対して、行政がコントロールをできていないと言うことにあります。だから、市民の目撃情報に「どこの車かわからないので手の打ちがない」とか、「見間違えではないか」など、無責任な対応を取っています。

 

毎日の公共サービスの低下だけでなく、重大な事故につながりかねない危険水域だと思います。

 

保育給食の民間委託も大問題です。調理員さんと栄養士、保育士の連携が断ち切られます。(指示を受けたら偽装請負になるので)また、民間委託業者は子どもに怪我をさせるリスクを避けるために極力近づかないようにさせるようです。今までのクッキング保育や調理員さんと保育士のふれあいはどうなるのでしょう。

 

ましてや、いちょう学園の保育給食は療育そのものです。見学をさせていただきましたが、1人1人すべて給食が違いました。刻みから、ドロドロ、サラサラまで。栄養士と調理員が分断されたら現場は回っていかないでしょう。

 

結局ここでも人件費。現在の正規職員3人、非正規7人の人権費を、非正規7人分の人件費に置き換えて委託をします。ただ、80万円ほどしか浮きませんが…。

 

最後に万博中止と万博遠足動員やめよを求めて報告を終わります。

 

 

 

家庭ごみ収集の民間委託が始まる 行政サービス低下で緊急申し入れ

[2024.7.10] -[インフォメーション活動トピックス]

7月1日から八尾市では家庭ごみ収集の民間委託(3分の1)が始まりました。

 

開始前から行政サービスの低下が懸念されていました。しかも、市民に民間委託の車がどこを通ってどこの収集は市民に知らせる必要はないと議会では強弁。その真意が明らかになってきました。

 

とにかく苦情!が寄せられています。

 

主に民間委託の地域です。

 

緊急に申し入れを行いました。

 

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主な苦情は以下の通りです(民間委託の地域が多い)

 

午前中に各家庭のカラス避けネットをしているごみ袋を一カ所に集めて午後に取りに来る。しかも家の前に積み重ね。駐車場には入れないわ、悪臭は漂うわ、しかもカラスと猫が破袋し、中味が散乱。昼食を食べに帰った町会の方が、見るにみかねてお掃除を行い、昼食を食べ損なって職場へ戻っていった。しかも運転手を含めて作業員が2人、運転手も離席して作業。(作業員の1人は女性)

 

 

 

夕方5時を過ぎ、市役所が閉庁してもごみ収集に来ない。苦情殺到のせいか、市役所の電話がつながりにくくなってり、町会長が代表して電話。「今日中には業者が収集します」と返事される。ここでも2人収集で、うち1人は外国人労働者。

 

今までにない遅い時間(夕方)に収集。3人乗車であったが、3人とも作業。つまり運転手が離席。(作業員の1人は足を引きずっていた)

 

今回の申し入れで即刻改善を求めたのが、収集時間と運転手の離席です。

 

そもそもごみは朝の8時半までにだして欲しいと市民には協力を呼びかけています。それが、収集に来るのは夕方4時から5時になっています。

 

仕様書では運転手は補助ブレーキが作動していない限り離席はしてはならないとしています。車が走り出すかもしれないからです。(補助ブレーキをつけている車は1台も無し)

 

これだけでも、直営の時より行政サービスが低下しており、安全性も危惧されます。

 

直営収集もだんだん収集時間が遅くなっており、収集時間変わったのかと問い合わせがあるようです。

 

何が、何一つ変わらないだ!よくそんなことを議会で答弁することができたなあと感心します。

 

しかも、今回申し入れの際、この現状について現課が十分に把握をしていなかったことも判明しました。

 

それどころが、市民の目撃した2人乗車については、見間違いじゃないかとか、事業系ごみ収集の許可業者だったのではなど主張。

 

100%、3人乗車を確信していると主張するので、その根拠を聞いたら、自分たち(2人)が目撃しているのは3人乗車だからと答えられました。なぜ、こんな意味不明の言い訳を必死でするのか。

 

この時、なぜあれほど民間委託の地域の地図の公開を拒んだのか理解できました。こんな事態が起きることが想定され、「だから民間委託はあかん!この業者呼んでこい!」にならないように、隠したかったからだと。

 

だから私は次号の市政だよりの議会だよりの私の質問紹介で、民間委託の地図を添付しています。

 

暑い中、ごみ収集をされている直営や民間業者の労働者の命と健康を守るためにも人員補充も求めました。そのためには市職員の募集と、民間では3人乗車を仕様書で明記し予算を確保することです。 

 

民間委託とは、市職員を削る、民間に委ねる、二本立てです。民間では儲けを生み出すために、さらに人件費を落とします。時には、労働者を買い叩くでしょう。直営は非正規職員が3割から4割。民間は人が集まらないので、女性や外国人や身体が不自由な方まで作業に携わっておられます。

 

労働の身分保障の劣化は、公共サービスの劣化に直結します。儲け第一を公共に持ち込むことは、公衆衛生の後退、人権保障の逆行につながります。