こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。

公立幼稚園・保育所全廃やめて!市民の声を聞いての請願署名の審査の結果速報

[2015.9.14] -[インフォメーション活動トピックス]

今日おこなわれた文教常任委員会で、1万1千集まった請願署名「公立幼稚園・保育所全廃止めて、市民の声聞いて」(就学前における保育・幼稚園子育て支援~公立認定子ども園の整備~計画に対して)の審査が行われました。

出席は、委員長 日本共産党 越智 副委員長 自民党改革 藤井

    委員 日本共産党 内藤、公明党 いおい・花村、維新の会 坂本 、自民 露原

 

請願に賛成の立場は、日本共産党のみ、あとの会派は賛成しませんでした。

賛成少数で委員会では採択されずです。

賛成の理由を討論したのも、日本共産党だけでした。

理由も討論で示さずにはんたいですか!!

最終態度は10月6日の最終本会議での採決になります。

しかし、この委員会の審査を経て明らかになったことがあります。

特徴は当局の答弁も、他の会派の質問も、子供の成長発達の観点とは無縁のものであり、ぼろぼろと言う印象を受けました。まさに、市民意見や請願署名の運動と大儀と道理が追い詰めています。

 

今回の認定子ども園の整備計画では、保育を必要とする乳幼児への施設確保や定員外入所が未だきっきんの課題であるにもかかわらず、来年度の西郡保育所の2歳児の募集を停止し、3年後に公立保育所7ヶ所を全廃します。

待機児童の問題では、当局は「あと19人」をさかんに強調しますが、これは誤りです。

保育が必要とされている乳幼児がその施設を確保されるかどうかは、法律に基づく八尾市子どもいきいき未来計画(第2部八尾市次世代支援育成行動計画)の事業計画が基本となります。

これによると平成31年度には、保育を必要とする乳幼児に対して施設を確保できるとしています。

しかし、これを確保しようと思えば、現在保育が必要と認められているのに入る事ができなかった160人乳幼児と定員外入所360人を受け入れる施設が必要となります。つまり、500人以上の施設を3年以内に確保しなければならないのです。

今回の副市長の答弁では「4年間い千人の定員を増やしたが、待機児童は増えている。」とありました。だからこそ、確保策の整備計画をしめさないかぎり絵に書いた餅になるのです。

しかも今回の委員会では、重大なことが明らかになりました。文教常任員会の協議会資料で提出をされていた保育所の募集人数で、西郡保育所の2歳児の募集が0人になっていました。この理由は、平成31年度に西郡を認定子ども園に移行するために長池幼稚園の4歳児を引き継ぐためと言う事です。2歳児は、保育所に入りたくてもはいれない乳幼児が集中しているところです。

待機児童や詰め込み保育に対する公的責任をかなぐり捨て、保育所にはいれない乳幼児をさらに増加させる最悪の計画です。

 

公立幼稚園の全廃で、中学校区の公民問わず就学前施設が無くなり、幼少連携どころか教育コミニティーがずたずたになる。

例として南部地域の竜華中学校区を例にとってみましょう。

現在この中学校区は、公立の竜華幼稚園と永畑幼稚園、私立の龍華保育園があります。公立幼稚園を平成31年に廃止すると、在園児(151人平成27年実績)は、他の施設にいかなければなりません。しかしこの中学校区には、民間の保育園のみ、仮に認定子ども園になっても、現在でも定員外入所で保育園児をを受け入れているので、さらなる受け入れは増改築しないかぎり困難でしょう。つまり、幼児教育を希望する場合、竜華中学校区以外の就学前施設を自助努力で探してかよわなければなりません。

この問題について、実際どのようなシュミレーションをしているか、公立幼稚園の全廃した時の幼児教育(1合認定)希望者の受け入れ先の具体的な資料を示すよう求めましたが、提出しません。

幼児教育難民が可能性が生まれると言う事を教育委員事務局が自ら認めたのも同然です。

また、この中学校区では、来年度からの公立幼稚園の保育料の大幅値上げにより、高い保育料に耐えて、公立を選択するのか、中学校区以外の他の就学前施設を利用するのか選択を迫られることとなります。

そもそも認定子ども園は、公立幼稚園のように園区がありません。この園区という制度が実質八尾市の教育コミティーの中核を担ってきました。これをなくしてしまうと言う事は、教育コミニティーをどう維持していくか困難な課題に直面するのと同時に、小中学校の統廃合にもつながるのではないかと懸念します。

認定子ども園の保育時間の違いや長期休暇での教育活動のあり方は、2年前から改善されず。

この問題に対して、いままでの見解では「違いが良さ」や「多様な人間性を育む」など異常な立場を示していましたが、さすがに恥ずかしくなったのかその旨の答弁を堂々と展開することはありませんでした。次にあみだしてきた考え方は「今でも保育時間の違いがある。延長保育や預かり保育やっている。子供達の保息時間は違う。でも現場で対応はしているので、その立場で対応できる。」「その対応を検討中。」というものでした。公明党の議員は、「保育時間の違いの心配を強調することは、預かり保育や延長保育や、学童保育(?!)を利用する家庭に不安と混乱を与える。」と脅しとも言える質問を展開しました。

驚きました。現在保育所の通常保育で、お昼の給食を終えたら、半数ががさーと帰る子、半数はお昼寝で残る子がいるでしょうか。いないから行っているのです。通常保育での問題を訴えているのに、延長保育などを例に答弁するということは、午後以降の保育は、通常保育ではなく、預かり保育だと白状するようなものです。

長期の夏季休暇については、保育を希望する子は、「教育活動はしない、遊びこむ。」と答弁。遊びこむってなんですか~?!

つまり、八尾市の考える認定こども園は、午後以降や長期休暇の保育は、従来の通常保育ではなく、預かり保育や延長保育の位置づけということです。

今回の委員会では、日本共産党の内藤議員が採択が適当(請願に賛成)という立場で孤軍奮闘しました。

採択が適当としなかった自民・公明の発言を紹介します。

自民 

「情報不足ゆえの不安。しっかり説明会をしてください。」

「公立幼稚園と小学校の連携が強かったのは認める。公立幼稚園をつぶしたら、他の施設も小学校と連携を深めて欲しい。」(???)

「大規模でも問題はない。”懸念”を取り払うため説明責任をはたすべし。」「公立幼稚園、保育所は(不要事業なのだから・個人質問より)廃止して、保育料の軽減を」

「通遠距離の問題などすべてのニーズには答えられない。」「将来の子供達に公立施設(公立保育所・幼稚園)という大きな負債を負わせられない。」

特別支援が必要な子どもについても、公立幼稚園が廃止され、遠い公立の幼児教育を希望したとしても、自力で行かなくてはならないと言う事を重ねて確認をしていました。(それで当然と言う立場なんでしょう。)

徹底した、弱肉強食、公的責任を否定する新自由主義、つまり、子どもの成長と発達の保障に対しての観点がひとかけらもない発言に終始しました。

公明

「不安や心配は錯覚である。」「公立でなくてもいいではないか、私立にいけるんだから。」という趣旨の発言。

保育時間の違いの不安を口にする事は、預かり保育や延長保育など利用する家庭に混乱を与えることになる、学童保育も。(学校に残る子、帰る子の違いだそうです。)

保育料の値上げの問題は、入所できない乳幼児にはなんの経済負担の軽減の精度もないのに、入所している子どもばかりが軽減。

(ちなみに保育料負担の問題は、内藤議員からOCDE 加盟国中、就学前教育の公費負担が日本は極端に低い問題を取り上げ公費負担の引き上げこそ必要であり、さらなる私費負担の増大は世界の流れにも反すると反論しました。)

 

最後に、副市長がこう答弁しました。

「いまの現状を考えたら、公立幼稚園・保育所、公民の連携を考えたら課題がある。その課題を解消するには認定子ども園が最適である。」

と。

子どもにとっての課題は、八尾市の計画でも分析しているように「公立幼稚園での三歳児保育と保育時間の延長。保育所では待機児童の解消です。」

その課題を解消するには、現在の公立幼稚園を存続したままで3年保育を実施し、保育所の待機児童と定員外入所の解消のための整備計画をしめし、それにむけて実行する事で事足りるのです。

むしろ、公立施設を大幅に減らし、認定子ども園にし、保育所・幼稚園を全廃することによって、新たな子供や地域にとって取り返しのつかない重大な課題が生まれてきます。

その課題を隠して、ごまかして、開き直って推し進めています。

そもそも、公立施設を大幅に減らし、認定子ども園にし、保育所・幼稚園を全廃することを審議会で諮問したり、答申で受けた事はありません。

いま必要なことは、あまりにもずさんで傲慢で市民の意見に耳を傾けることなく計画を推し進める姿勢を改め、改めてこの計画について本当に子どものためと言うなら、審議会への諮問を行うべきです。

最低子ども子育て会議の臨時開催をおこない、市民の意見をきちんと汲み取り、専門家や市民代表の立場から検証をすべきです。

計画をちゃくちゃくと進めようとしています。

西郡保育所では2歳児が募集中止、10月からは市民説明会。

市長・教育長は、市民意見1000件!請願署名1万1千筆の思いを受け止めよ!

みなさん、10月6日の最終本会議にまで請願署名をさらに積み重ねましょう!地元の議員に要請に行きましょう!

闘いが新たに子どもにとっての問題点を浮き彫りにし、子どものための次の闘いの舞台をつくりあげています!

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