こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。

追い詰められた八尾市がビラを配布。その中身がまたひどい・・・。反論します。簡潔に

[2016.5.14] -[インフォメーション活動トピックス]

あまりにもひどい中身なので、反論も簡潔に。

数値の間違いなどあり、訂正箇所があります。すみません。

オモテ面

「八尾市に36の認定こども園が誕生します。」とあります。

事実は、現在約60ある公立・私立の保育所・幼稚園・認定こども園が、公立施設が大量に無くなることで36の施設になるのです。

しかも公立・私立みんな認定子ども園になります。(八尾市から保育所がほぼ消滅します。)

つまり、八尾市が進めようとしている計画は、公立施設(保育・幼稚園)を大量に無くすことです。

公立施設が4割占めていたのが、1割弱となり、公立に入る競争率は4倍に跳ね上がり狭き門になります。

 

「八尾市では、就学前の教育・保育を希望するすべての子供を受け入れできるよう計画を進めています。」とありますが、これも事実ではありません。

なぜなら、八尾市では今年度保育所に入所できない子どもが、昨年でも年度当初でも100人近く、今年度で200から300人いています。

そもそも、就学前の教育・保育を保障するのが、児童福祉法と子どもの権利条約の立場に立った八尾市の仕事です。

その立場に立つなら、今必要な計画は、「保育」の保障は、公立・私立力を合わせ、保育所を増やしていくことです。昨年の入所希望数をもとにはじき出した定員増は、もう通用しません。根本的な分析に立った保育所整備計画が必要です。

「教育」の保障は、公立幼稚園の三歳児保育を早急に実施することです。少なくとも毎年400人近く保障されていません。(’公立希望者)

同じ子供でなのに、公立と私立を選択することで三歳児の教育の格差を行政自らが生み出してはなりませんし、法の趣旨にも反します。

今、八尾市が進めようとしている計画は、「すべてのこどもの教育・保育を保障する立場」ではなく、「公立施設を大量に無くしていく。」計画なのです。

 

再度、確認をします。

今、解決をすべき問題は、「すべてのこどもの教育・保育をどのように保障するのか。」「その立場に八尾市を立たせ、公的責任をはたさせていく」ことです。

その具体的な提案は、上に述べたとおり、保育所の整備と公立幼稚園の3歳児保育の実施です。

八尾市が進めようとしている計画は、「教育・保育の保障」とは、縁もゆかりもないものです。つまり、公立施設をいくつ減らせばいいかという話は、「教育・保育の保障。」ではないということです。

さて、この間八尾市で起きている市民の怒りの運動によって、この間の田中市長の誤った考え、姿勢が浮き彫りになってきました。

八尾市の誤り その1  市民合意はそっちのけ。

そもそもこの計画は、内部で作成されたものであり、市役所の都合で作られています。だから、パブコメや市民説明会、議会への請願署名、市長への署名が山積みになっているのです。子育てに関わる施策を市民の声を一切受けつず推し進める姿勢は、住民自治に反します。それと市長の数々の保護者への暴言やその抗議に対して、市長自らが釈明できず、替りに部長が代弁し、また保護者を攻撃する・・・。これは八尾市の品格を貶めるものです。

八尾市の誤り その2  保育を必要とする見込みが甘すぎます。

今年は350人定員を増やしているのもかかわらず、200人から300人の入所できない児童が生まれました。平成31年度までの事業計画がたてられていますが、早急な見直しが必要です。

八尾市の誤り その3 大人の都合押し付け

「少人数は悪影響」「認定子こども園で質が向上」などと言って、公立幼稚園と保育所」つぶしを進めようとしましたが、市民説明会や議会ので、その事実がないことが判明。「現在のところ悪影響はない。」「保育所でも質は向上」と認めています。”大人の都合”を理論的根拠もなく、押しつけるための言い訳であったことが明らかになりました。

八尾市の誤り その4 入園の保障の公的責任投げ捨てる

公立幼稚園をつぶした後の園児の受け入れ先は、私立の幼稚園の定員割れ分500人が受け皿になるとしています。つまり、公的に入園を保障してきた責任を民間丸投げにするということです。民間の施設がいくら頑張っていただいても公的な保障とは根本的にことなります。しかも確実に500人の受け皿が確保できるのか・・・・。公立施設なら公的に責任を問えますが、民間施設にその責任をどこまで問うことができるのでしょうか。これは、明らかに市役所の責任逃れです。

八尾市の誤り その5 「子どもの人権より敷地の広さ」

志紀の公立認定こども園の候補地は、自衛隊駐屯地の真隣りであり、この前飛行機が墜落した地点から一番近い乳幼児の施設となります。

毎日放送の憤まんほんぽうの番組で、田中市長は、この場所の選定について「子供の安全より敷地の広さ。」と公言しました。「ここだけが危険ではない。危険というのは失礼だ。」これらの発言の数日後に飛行機が墜落し犠牲者が出たのは記憶に新しいところです。

子供のことを心配して運動している保護者を敵視し、「場所を明かせば、妨害する。」などとし、”土地買収の場所を明かさず予算を議会で通すよう要求。”その後、日本共産党の個人質問や委員会での追求で場所の全容が明らかになったものの、最後まで場所については概要だけの報告にとどまりました。しかも残念なことにこの予算に日本共産党を含め3分の1が反対したものの、自民・公明・市民クラブが賛成。これは議会のチェック機能を後退させるものです。

 

最後に結論です。

子供の育ちに関する施策のあり方は、財政や公共施設のあり方ではなく、児童福祉法、子供の権利条約”子どもの最善の利益”にたって考えなければいけません。

八尾市に欠落しているのが、まさにそことです。この間の市民運動でこのことがいよいよ明らかになりました。

今回の八尾市のビラは、まさにその中身が示されているのではないでしょうか。