こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。

特別支援学級をめぐる問題 文科の4.27通知を発端とした混乱について 八尾では ①

[2022.9.11] -[インフォメーション活動トピックス]

(背景)

4月27日、文科省から「特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について」(通知)が発出。それを受けて大阪府教委から5月10日付で市町村教委に周知され、各地で大混乱が起きています。

 

ザクっと言うと、原則目安として週の半分を支援学級で過ごしていない子どもたちは、支援学級ではなく通常学級で通級指導学級に通ったらどうですかという内容です。

 

唐突に週半分!どこから出てきたこの数字!!なんて乱暴な。

 

「通知」はむしろ、支援学級に在籍する子どもの数を減らし、特別支援学級を減らし、障害児教育の経費を削減する狙いがあり、特に在籍率の高い大阪の特別支援学級を減らそうという思惑があると考えられます。(現場からの声)

 

今まで大阪で行ってきたインクルーシブ教育のあり方は間違ってきたのでしょうか???

 

実際、通知を機にした「学びの場の変更」が進められている地域が出てきています。

 

枚方市では、5月の末には保護者向けの手紙を配布。支援学級での授業時数を示しながら次年度の在籍について問う内容で、配布早々から混乱が起きました。

 

茨木市では、市教委がとうとつに「新しい支援教育の方針」を示し、支援学級での学習の「同意」を求める文章を保護者むけに配布。十分な説明ができないままでの同意の取り付けに、怒りの声が上がっています。

 

また、その一方で、「共に学び共に育つ教育」と「通知」の内容は相容れないとし、通知を受けた動きをまだ見せていない市町村もあります。(がんばれ!)

 

また、教育委員会がイニシアチブを取れず各学校での対応がバラバラとなり、混乱を極めている地域もあります。

 

八尾ではどうでしょうか?

 

全教八尾(全八尾市教職員組合)の職場でのアンケート調査の結果では、切実な「支援学級・現場の声」が明らかになりました。(7月末)

 

”文科の通知を受けて各学校の今後の支援学級のあり方に変更があるのか否か八尾市の方向が管理職を含めて理解できていない。”

”支援教育の内容をこれまで通り大切にしたい”

”インクルーシブ教育の根幹を覆されるのは不条理だ。到底納得できない。”

”週半分以上を目安にして、一人ひとりのニーズに的確に応えることができるのか”

”通級指導教室では時間数が足りないのでは。支援学級は補修授業ではなく、個人の発達や能力に応じた内容に合わせ基礎学力の向上に務めている。だからこそ通常学級で学びたいという思いに応えられる。”

”保護者は落胆、不満、怒り、不安が大きく大変困惑している”

 

この状況に中で、日本共産党市会議員団は教育センターからヒアリングを行い事実確認をしました。また、9月議会では共産党を含め3会派がこの問題を取り上げ質問。教育委員会の見解が明らかになりました。(②に続く)