こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。
[2022.9.11] -[インフォメーション・活動トピックス]
①に続く
この間のヒアリングや議会での答弁で明らかになった教育委員会の見解を紹介します。
Q文科や大阪府教委から通知が出ているが、大阪のインクルーシブ教育のあり方が変わるのか?新しい制度が始まるのか?
A「今回の文科省の通知を受けて、今まで大阪府が大事にしてきた、共に学び、共に生きるインクルーシブ教育の構築については方向性は変わっていない。それを受けて八尾市についてもインクルーシブ教育、共に学び共に生きるという方向性は変わっていません。」「それぞれの障がいに応じた教育的ニーズに合った特別の教育課程を組んでいくことについて、そこを今一度見直すということで、方向性の変更はございません。」
つまり新しい制度が始まったわけではないのです。ここが重要なところです。
Q 見直すとは具体的にどういうことなのか
A 障がいのある子どもたちの学びの場として4つある。①支援学級、②通常の学級に在籍しながら、その子に応じた指導支援を行ってもらう通級指導教室、③通常の学級での中での合理的配慮で支援を行いながら通常の学級で学ぶ④支援学校。
今まで通級指導教室での支援が十分説明されていなかった。(整備も十分でない)大半の時間を通常の中で学べた子どもたちに、実は通級指導教室というところもありますという説明を今後きちんとしていく必要があり、通級指導教室の設置に向けて積極的に働きかけていきたい。
Q半分以上通常教室で学べている子どもは、支援学級ではなく通常学級に在籍して通級指導教室での指導を受ける方向で検討しなければいけないのか。
Aこういう方法があるということをまず説明する必要があると考える。学びの場の変更を決定に至るには保護者、子ども本人、それから学校と、就学支援委員会を持っている教育委員会の合意形成が一番だと思っている。説明をして理解と、納得された上での変更だと考えている。
ちなみに9月議会での答弁では、「支援学級に在籍している児童生徒の数は1246人。うち週半分以上支援学級で学んでいない割合は82.5%で1028人。
Q説得ではないのですね。強要はありませんか。
A「学びの場の変更を検討している児童生徒について、段階的に交流及び共同学習の時数を増やしていくなど、当該児童生徒にとっての教育上の必要性がある場合においては、この限りではありません。支援学級で学習支援を受けていて、今の段階で障がいがあり、支援が必要だとニーズがある中で無理やり移行することがその子どもにとってメリットにならないのであれば、子どもにとって一番より良い学びの場を選んでいく方向になるのではないかと考えている。
少しわかりにくいですね。9月議会で質問をされた議員さんへの答弁ではこのように言っています。
「保護者と学校で合意を得られない場合は市教委に相談してもらう。教育相談(教育センター 専門機関)を行う。個別の状況に合わせて助言する。
「合意形成がはかられていない場合は、現状のままでいい。1年間の猶予(ゆうよ)をもたす。杓子定規ではなく、子どもの学びを見つめ直す。」
「支援学級で学ぶのが少ないケースの場合は、教育上のニーズがあり、支援教育が必要であるということを説明できる必要がある。」
Q そもそも通級指導教室はほとんど知られていない。選択肢として判断できる状況でないのでは。
A現在、小学校で8校(28校中)に設置。中学校では3校(15校中)に設置。13人希望者で設置。先生は1人だけ加配。(基礎定数ではない)
自校にある場合は、通常授業時間や放課後に通級教室に通う。他校通級の場合は、保護者同伴で放課後。現在通級指導学級利用者は約120人ほど。他校通級は7人(小学生のみ)。
巡回指導や2校掛け持ちの通級指導教室も検討など。
あと、9月議会では他の会派の議員さんが「支援学級から通常学級に在籍して通級指導教室に通っても支援員や介助員はつくのか」という質問に対して「つけていくよう検討している」という答弁や「通級指導教室はあくまでも教員の加配となっている。教職員の基礎定数にするよう緊急要望をあげていく予定だ」と教育長から答弁がありました。
しかし、本来はこういう基本的な見解を教育委員会がQandAでHPなどアップして、全ての保護者の共通認識にすべきです。これは他の会派の議員さんが求めておられました。全面的に賛成です。
なぜなら各学校では…。
③に続く