こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。
[2022.11.20] -[インフォメーション・活動トピックス]
「支援学級で半分以上学ぶ」とした文科省の通知が発端となり、”子どもの最良の場”の再検討が行われ、”学びの場の変更”が行われています。
9月議会では、3会派(共産、公明、立民)が質問で取り上げ、維新を除く会派がこの問題で要望書を提出しました。
1年間の経過措置はあるものの、来年度の学級編成の大詰めにきており、子どもと保護者は決断が迫られました。
今、何が起きているのか?本当に子どもの”最良の場所”が保障されるのか、保護者や関係者が集まって交流会を持ちました。
きっかけは、全教八尾(先生の組合)の特別支援教育を考える学習会でした。
支援学級に在籍をし、ほとんどを通常学級で過ごしている子どもの保護者からこんな思いが語られました。
「学習の支援ではなく生活面の支援で子どもは成長してきた。支援級の担任の先生と通常学級の担任の先生が精神的に支え、一歩一歩できることを増やしてきた。今が子どもにとって一番の”最良の場所”なんです。このままできることを増やして、中学校では通常学級へという展望を持って進んできたのに…。なぜ、通常学級に移るか、支援級で学ぶ時間を増やすどちらかの選択をしなければいけないのか」
また、中学校の保護者からはこんな意見が。
「支援学級ではクールダウンで在籍しながら通常学級中心で学んでいる。今度から支援学級で教科を学ばないと在籍できないと言われた。しかし、支援学級で教科を学ぶと、その教科の内申書の評定が文章表記になり、事実上の1評価。進学のことを考えると通常学級に戻るしかないのか。情緒面での不安をどう解消すればいいのか」
子どもからも相談を受けているという相談員さんは
「通常学級へ戻るか、支援学級での時間を増やすか2択を迫られている。おかしいと思う」と子どもの意見を報告しました。
共通しているのは、発達障害や情緒不安定、グレーゾーンの子どもさんの”最良の場所”についての矛盾です。
通常学級でできることを少しずつ増やして、支援級で過ごす時間を少なく少なくなるよう頑張ってきた。減らすことが頑張りだった。ところが、週半分以上支援級で学びなさいと。
「今のままではいけないのですか?今が幸せなんです」
するとこう説明されると言います。
「通常学級で担任の先生が責任を持ち、支援員・介助員がサポートし、通級指導教室もありますよ」と。
しかし、保護者はこう言います。
「影も形も見えない通級指導教室を提示されても、今でも人手不足な支援員(非正規)を増やすと言われても、担任の先生も35〜40人を見ているのに、ほんまに見ることができるのか不安しかありません。結局、通常学級の担任の先生の自己責任になるのでは」
今、変更を合意をしないと決断をした保護者は言います。「1年間は経過措置だが、その後はどうなるのだろう」
あきらめて、今後の不安を抱えながら支援級から通常学級への決断をした保護者もいます。
この実態が、”子どもの最良の場”の選択なんでしょうか?
そもそもの文科省の通知の立場とそれを従順に受け入れている八尾市教育委員会の姿勢にこそ問題があるのではないでしょうか。
この交流会に参加した保護者や関係者の方が言われました。
「こんな機会が欲しかった。結果はどうであれ、このように子どもたちのために集まって考えることが、子どもたちのためにつながっていくはず。できることをしたい」
学校の先生はこうおっしゃいました。
「組合でも学校でアンケートを取ってきて市教委と交渉はしてきた。保護者とつながることの大切さを感じた。次の市教委との交渉で、保護者の思い届けます」
今回は、次に小学一年生に進級する保護者の方も参加されていました。
「情報が少ない上に何らか混乱している様相!学校での説明は、涙を流して聞くしかなく、手探りでこの場にきました」
特別支援教育についての個人質問を行います。ぜひ傍聴下さい。後日(3〜4日後)八尾市HPで映像配信もあります。
12月1日(木) 市役所 10階 本会議場 2番目の質問 時間は11時前ごろ?
ぜひ当事者のお声お寄せ下さい。kenpou9jou96@gmail.com