こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。

特別支援学級 文科通知の押し付けで見えてきたこと 新1年生問題と学校間格差

[2022.12.5] -[インフォメーション活動トピックス]

この間、この問題で保護者、先生、放課後デイなど関係者で交流を行ってきました。

 

そこで今、何が起きているのか、何が問題点かが浮き彫りになってきました。

 

文科の通知の狙いは、現在支援学級に在籍してる発達障害の子どもたちを通常学級にもどし通級指導教室に通わせること。

 

しかし、整備が不十分な上に支援の厚さと質が違うために本当に子どもにとって最善なのか…判断がつきません。だからこそ現在のままでいいという選択肢が示されなくてはならない。それがないのです。(猶予は1年間ありますが)

 

今回の個人質問を終えてからさらに浮き彫りになった問題があります。

 

それが新1年生問題です。現在在学児童生徒は、1年間の猶予期間が設けられました。しかし、新入生はいきなり文科通知の考え方が適用されようとしています。「週半分以上は支援学級で」と。

 

来年度入学予定の保護者はいいます。

 

学校でお話を聞いて、涙があふれ出てきました。学校での生活の中心は支援学級(半分以上支援学級で)、それはずーと続いて中学校に上がってからもと。この子にはこの道しかないのだと宣告された思いですと。

 

先輩ママが言いました。「今までは、支援学級に在籍して、通常学級で過ごす時間を増やしてきた。支援級の担任と通常級の担任が連携して、できることが1つ1つ増えて今至っている。今が本当に子どもにとって幸せ。これを無くそうとしているので、私は闘っている」

 

その話を聞いて、その保護者は断言しました。「先輩ママの話を聞いて、希望が出てきました。そんな道もあるんだと。そしてなぜその道が閉ざされるのでしょうか!私も何かしたい」と。

 

新一年生のお母さんの目から涙が溢れ出るような思いをさせるのがこの文科の通知ではないでしょうか。

 

子どもの発達と保護者の切実な思いに支援学級が今まで果たしてきた役割を直視すべきです。

 

また、学校によって対応に差があることもわかってきました。共通点は人手です。支援級の児童の生徒数が少ない学校では、「引き続きゆっくり考えてね、子どもはしっかり見るから」です。

 

しかし、人数の多い学校では「次の4月から変更だから、今決断をしてほしい」と迫られたようです。

 

学校現場は15校で16人の欠員が出ており、教頭や担任をもったり、校長が授業に入っている学校も珍しくありません。技術の先生が足りなくて、他の教科の先生が教えに行っているケースもあります。

 

文科は、こんな通知を出して、支援級から子どもを排除するのではなく、子どもがどこで学んでも子どもに必要な支援を保障する教育条件整備こそ行うべきです。

 

その不十分な教育条件のもとで手厚い支援を行ってきたのが大阪の支援学級なんです。