こんにちは。日本共産党八尾市議会議員 田中裕子です。
[2024.12.22] -[インフォメーション・活動トピックス]
この条例案は、建設産業常任委員会で審査される予定ですが、現在日本共産党市会議員団はこの委員会に参加ができておらず、本会議での議案上程時に質疑という形でこの条例案の問題点を明らかにしたいと思って行いました。
のちに実施した個人質問を合わせると3日間で二つの質問を実施。もうイヤ、しんどすぎる。( ; ; )準備の段階から心と身体が三つ欲しいと思いました。
さて、質疑の内容とその結果を報告したいと思います。
まず、この議案はそもそも、来年から八尾市水道事業が大阪広域水道企業団に統合することが決定しているので、最後に八尾市から水道事業を無くすためのものです。
だからでしょうか、私が議案説明を求めている段階から”もう決まったことに対して、なぜ議論の余地があるのか、単なる手続きだ”との雰囲気がプンプン。(あくまでも個人的見解)
怒り狂った私は、「日本共産党は企業団の統合に反対してきた。最後のこの機会にこの議案に向かい合うのは議員として当然であり、しかもこの議案は特別多数議決だ!」と吠えたのでした。※特別多数議決とは、より慎重な議論が必要な場合に地方自治法に基づき採決を3分の2以上求める議決のこと。例えば市長不信任案とかも同様。
当日の質問のポイントは、① 特別多数議決であり、より慎重な議論が必要なのにも関わらず、その議論の土台となるものが示されない。② 市の条例が廃止されても企業団の条例に継承されるというが、本質が変わること。③ 企業団統合(広域化)の本質は、水の自治が奪われて水の中央集権化となり、水道料金値上げや民営化に対して八尾市民関わることができなくなることを中心に展開しました。
① については、まず八尾市条例では、給水人口や範囲に標高が盛り込まれています。八尾市条例の特徴です。これが企業団条例に引き継がれるのかお聞きしたら、企業団議会の2月議会の条例提案がないとわからないと。八尾市条例の一言一句は市民の財産です。それが反映されているかどうかの確認もできずに廃止なんて…。身分移管についても最終判断は年末だと言うことで、どういう状況になるかは今示せないと。水道の職場ではあまりにも熱心に企業団への身分移管を進めるので、なぜ?!これは、ノアの方舟なのかそれとも登っってしまったらハシゴを外されるのではないかと?!疑心暗鬼になっておられる方もいるとお聞きします。企業団に対する八尾市の窓口も地域防災計画での位置付けもまだ未定。何も決まってないじゃないですか。統合5市の状況を色々聞いていると、岸和田市では、市長の性加害の問題も浮上して…。企業団への統合は、この間2回おじゃんになっています。3度目の正直はもうないと思っていますが。
② 水道料金など重要事項は、企業団に統合すると、情報提供や共有で自治は奪われ、決定することはできません。だから八尾独自の審議会も無くなります。そして、八尾市水道局職員の服務根本基準の”市民の全体の奉仕者”は企業団には継承されません。だって組織が違うからと答弁がありました。そこなんです!事業は継承されますが、その事業を誰が誰のために行うのか、その根本が変化するのです。
③ 水の自治が奪われ、水の中央集権化が生まれる。そして丸ごと民営化が可能になってしまう。水を身近に感じて、水に関わる自治があってこそ、水を自ら守ることができます。水の中央集権化は、水を使用する市民と水を分断し、水を大切にし守ろうとする最も大切なものを失うことになります。
以上!質疑を時間い〜っぱい使って行いました。最終本会議には反対討論もしています。
特別多数議決なので、議場も閉鎖されて記名投票もされたのですが、反対票は日本共産党の二票だけであとはみんな賛成をされました。
八尾市議会 映像サイトから当日の質疑の様子です。1.5倍速ぐらいでお聞きいただいたらちょうどかも。
https://www.kensakusystem.jp/yao-vod2/video/R06/R061129-00-2.html